一寸法師とお楽しみ交流会
一寸法師とお楽しみ交流会
一寸法師とお楽しみ交流会 あらすじ

ドラと太鼓のリズムに合わせて
小さな一寸法師の大冒険の
はじまり、はじまりー。
一寸(いっすん)、それは長さ・約三センチメートル。
だから一寸法師とは小さな小さな男の子のことです。
みんなから馬鹿にされ、のけものにされた一寸法師が、
冒険の旅に出て、鬼を退治して、お姫様と結婚するというおなじみの昔話を、
デフ・パペットシアター・ひとみ流にアレンジしました。

時間

50分(本編30分・ステージ交流会20分 休憩なし)

スタッフ

作・演出:宇野小四郎
美術:片岡 昌
音楽:やなせけいこ

語り×手話、歌×おどり×お囃子、曲芸×からくり舞台と、 見応えのある新しい「一寸法師」を展開します。 もちろん音楽は民族楽器による生演奏! 「一寸法師」のお芝居の後は、 出演者と皆さんとのステージ交流の時間です。 ・劇に登場した人形や楽器、からくり舞台について紹介コーナー ・手話クイズコーナー ・人形の宙返りに挑戦するコーナー ・楽器にさわってみるコーナー 一緒に「一寸法師」の世界を楽しみましょう。
演出家あいさつ ごった煮のような人形劇を! 宇野小四郎

今から二百年ほどの昔、フランスのパリは近世から近代への転換期、 民衆のエネルギーが渦巻いていました。
その渦の中心地、「犯罪大通り」には、曲芸、ダンス、道化芝居、人形劇などの〈いかがわしい〉興行が軒を並べて人々の人気を競っていました。
ちょうどそのころ、江戸時代の日本でも、街角や大きな神社、お寺の門前では、 様々なパフォーマンスが行われていました。また縁日や祭日など、もっと大勢の人の集まるときは見世物の掛け小屋も並びました。そこで演じられている芸能は 大道芸といわれ、格式のある劇場で演じられているような立派なものではありませんが、庶民の日常と深く結び付いた親しみ深い存在でした。 そこでは、語りものに、歌や踊り、かるわざ、曲芸、人形芝居も演じられていました。
今回見て頂く人形劇「一寸法師」は、そのような大道で、昔飴売りがやっていた、「飴や踊り」の人形芝居を基にして、中国式のアクロバチックな人形を遣っ て演じます。それに様々な語り、歌、踊り、曲芸を織り交ぜて、からくり三十二段の段返り舞台も仕掛け、定評のあるデフ・パペットならではのお囃しで、にぎ にぎしくお目にかけます。
大道芸などと言うと、日本の古典、伝統の系譜の中では、いつもはじっこに置かれてきましたが、格式、様式に縛られ、その中で洗練された芸能が、 ともすれば現代社会とかけ離れていく中で今も身近な親しみ深いものを残しています。 おおらかで、賑やかで、ごった煮のような魅力をもっています。広場や大道の魅力、そのような味わいを、現代のお客と一緒に作り出せたらと思います。